第2章 鎧の魔道師
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そんなこんなで、事は進み、私は今駅のホームのベンチに座り、ため息半分で前を見ていた。
嫌でも二人の喧嘩が目に入る。
「他人のふり、他人のふり。」
こんな人目の付く場所での喧嘩はまじで止めてほしい。私とルーシィは必死に眼を背けた。
…ルーシィ?
「なんでルーシィがいるの?」
「だってミラさんが…」
「そう言うことね。」
「止めてないし。ヴィナ止めてよ。」
「だって…」
「関わりたくないわ~…」
呑気に魚を食べているハッピーとエミアはそう言うが、こうもじろじろ見られているなか喧嘩を止めに入るのには相当の勇気がいる。
「すまない。待たせたな。」
「エルザ!」「エルザさん!!」
相変わらず多すぎる荷物、もはや荷車を引いたエルザの登場に、私は歓声を上げた。ルーシィはなんか驚いた顔してるけど。
「荷物多!!」
「今日も仲よくいってみよー!」
「あいさー!」
「でた。ハッピー二号。」
「うん。仲のいい事が一番だ。で、君は?確か昨日フェアリーテイルにいた…」
聞いた話、ルーシィは備兵ゴリラを指一本で倒したそうな。