第3章 第1層~第10層 その2 "Game Start"
「お前らやっぱりテスターだったのか!!」
その一言を始めに、二人に怒号が響く
こんな怒号の嵐はゲームスタートの日に、製作者藤井氏に対してのもの以来だ
改めて言われる側の二人を見る
単にこれだけを見ていると、二人の男がやたらに批判されているようにも見える…が…
「…萎えるわ」
ややあってトンファー男が口を開く
両手剣男は相変わらず無言だ
「お前らと話すと萎えるから先行くわ」
こう語ったトンファー男は奥にある大扉に向かっていった
なるほど、アレが次の層への扉か
「二層のアクティベートは任せる」
両手剣男もゆったりと、奥へ向かい…二人は扉の向こうに消えた
突然の行動に場が白ける
しかしややあって―
「何なんだアイツらは!!」
―こんな声が何処からか静寂を破ったが、その後どうなるという訳ではなかった
ただ、テスターである事を明かさず一般プレイヤーの中に混じっている部長みたいな人には、居辛さが今まで以上に出るのでは…とは感じていた
この数分後、二層のメインとなる街と一層が繋がったのである