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SAOGs

第18章 第21層~第30層 その5 "Hero"


再びボスの前に並び立つエルドラⅤ
ボスはまたも突進―これで三度、正面からぶつかり合う事になる

対する彼等も全く退かない
光の刃を掲げ、真っ向から対抗

「「「エルドラⅤ・アルティメェェェェット!!!」」」

再び、両者がぶつかり合い閃光がその場を支配する
だがその先の景色は、先程とは異なっていた
押されているのはボス―角の先から、灰になるかのように徐々に消えていく

「アァァァァァディオオオオス!!!」

「「「ア・ミーゴ!!!」」」

そして光の刃がボスを真っ二つにし、ボスは砕け散った



空間が元々の意匠に戻り、戦いが終わった事を実感させる
多くのプレイヤーが勝利に沸き立つ中、彼―トンファー使いの少年はその様相を端から見ているだけだった

いや、正確には見ていない
彼は自分の今しがたの行動を思い返していた
手を出さないつもりだった、しかし結果として手を出した
助けなければだとかそんな気持ちも考えも持ち合わせてはいない
では何故―そう考えても答えは出ない
ただ、何が関係していそうなのかは何となく分かっていた

光の刃―
先程ボスを倒した老人達が使ったものだ
アレは武器の効果ではないし、ましてやスキルですらない
なのに存在する、別の理

(アレは俺の形じゃない…)

一度も経験の無い確信にデジャヴのように襲われながら、彼は老人達のした事を思い出していた
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