第1章 プロローグ "Stand by"
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現れるは極大の火球
全てを焼き尽くさんとする、星の死亡現象
超新星爆発である
この場においては私達以外誰もいない
対抗出来るのが私達二人だけだからだ
二人だけ…の筈だ…
「ぐうううぅぅおぉぉぉ!!!」
合一し、一人となった私達二人さえ、この火球に耐え切れる自信は無い
何か…何かないか…
この事態を打開出来る、切り札が…
表に出ている彼の胸元から少しだけ手を出す
自分の手が焼けつくのを感じながら、必死にストレージを探す
回復…違う―この攻撃に回復は無意味だ
防具…違う―今更防御力を上げても無駄だ
武器…そう、武器だ
全てを変えてしまう神性すら持った武器…
それが私達の手に……
―――――――――――無い
何処を探しても無い
そもそもそんな物があったのか、疑問と絶望に苛まれながら――
私達二人は、砕け――死んだ