第3章 --お仕事一日目
鬼「雛!」
白「雛!」
『んん?』
2回目の火をつけてたら、いきなり呼ぶからびっくりした。あ、借りたのはマッチだったよー。
鬼「貴女、一応女性なんですから、咥えながら返事するんじゃありません。」
白「ぷぷっ。ちっせー。僕は気にしないから大丈夫だよ~!」
『……ふーぅ。』
なんとなくイラッとして、2人に向かって煙を吐いてみた。煙たくなれおバカども!!
鬼「あぁ、やはり上手くいってますね。」
白「なにこれ?なんでこんなに甘いの?」
『え?あまーーーーい?』
鬼「私が改良しました。」
『無視ですか…。いや、いいですけど。』
鬼「昨日、彼女の吸い方を見て、煙にもっと女性っぽさが出せないかと考えまして。」
『男性っぽいですよね、あーあーはいはい、失礼しましたー。』
鬼「違います。もっと魅力的に出来ないかと考えたんです。」
『はいはい、もうなんでもいいですよ。』
白「で?なんでこんな甘いの?」
鬼「雛の場合は、かなり煙を吸ってから吐き出しますので、その間に甘さが出るよう…いや、やめておきましょう。雛にはわからない話ですし、貴方にわざわざ教える必要もない。」
『ソンナコトモデキルンデスネー。』
白「スネてるの?かーわい♪」
『別に、…スネてないもん。』
ふんだ!いいーもんいーもん。どうせあたしは女の子らしくないですよーだっ!とりあえず、鬼灯が何したのか知らないけど、味は変わってないし、別にあたしはなんでもいい。あ!それなら!!
『ピンク色にするとかもできるんですか!?』
鬼「はい?」
『や、だから、煙の臭いを変えれるんなら、煙の色をピンクにしたりできます!?』
鬼「その発想はなかったですね。それにしても…ピンクですか…。」
『なんですかその眼は…。あたしが乙女ピンクを好きじゃだめですか。』
鬼「そんなことは言ってないでしょう。」
白「僕はピンク似合うと思うなぁ~♪」
『白澤は優しいねぇー!』
吸い終わった葉を、鬼灯が持ってきてくれていた壺に捨てる。…ここでいいと思う。たぶん。何も聞かずに1回目も捨てっちゃったし。カンカン、と捨てて、ほっと一息。
だいぶ落ち着いてきたので、先のところが熱くなくなるのを待ってから、いろんな角度から見てみる。
絶対に可愛い!なんたって、お香さんのオススメ!!!