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トリップ・トラップin地獄

第3章 --お仕事一日目


香「じゃ、居酒屋・キャバクラ・クラブ・スナック・妓楼、いろいろあるけど、やってみたいところはある?」
『うーーーん。』
香「何か迷ってる?」
『居酒屋は元気もあるのでいいんですが、キャバクラは年齢と見た目的にそろそろキツいと思います。クラブは敷居が高いですし、スナックはやったことはありますがお手伝い程度なので何とも言えません。妓楼というのは名前を聞いたことがあるくらいで、あんまりわかりません。』
香「そうねぇ、なら、居酒屋にする?」
『なんだか、可愛い恰好が出来るかなって期待してたんですが…やっぱり、無難に居酒屋ですかね。』
香「あ!なら、妓楼で服を借りて、その格好で呼び込みする?」
『呼び込み!それなら出来そうです!!』
香「うふふ。なら、給料を弾んでくれそうなところに行きましょうか。」
『はーい!』




















こうして、歩くこと数分。


香「もう少しよー!」
『はーい!あの、すごい今更なんですが、こんなにあたしについててくれても大丈夫なんですか?あの、お香さんの方の仕事とか…。』
香「全然大丈夫よ?もともと、今日はお仕事が少なかったのよ?」
『へー。そんなに日によって違うんですか?』
香「そうねぇ。ま、こんな時もあるってことで、雛ちゃんは気にしなくていいのよ!」
『ありがとうございます!』


ウィンクされた!やっぱりお香さん素敵!!あたしもこんな風になりたかったよ!お母さん!!!!




香「あ、そうだわ。雛ちゃんはここでちょっとだけ待っててくれる?」
『ここで、ですか?』
香「私が話してきてあげるから。」
『それは悪いです!一応働かせてもらうので、挨拶くらいはしたいですし。』
香「そう言ってたって伝えるだけで大丈夫よ。だから、ちゃんとここで待っててね。」
『・・・』
香「雛ちゃん?」
『…はい。』


有無を言わさぬお香さんの笑顔に、あたしは折れた。


この時のあたしは知らなかったが、後日、お香さんは「鬼灯様に、「くれぐれも、雛さんにいかがわしい店の敷居を跨がさないようにしてください。お願いします。」ってお願いされてたの。」って笑って言ってくれた。







だったとしても、経営者さんに会わずにお仕事をもらうなんて…いいのかそれで!?




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