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トリップ・トラップin地獄

第2章 --閻魔様と、これからのこと。


鬼「どこへ行くんです?」
『あー、えーと。』

阻まれました。いや、ドアの前に立って~とかじゃないんで、ダッシュすれば…
なんてのは甘い考えでした。
鬼灯さまは私の腕を掴んでいらっしゃいました。
多くないか?持ちすぎじゃないか?

鬼「どうしました?」
『お、お手洗いに…』
鬼「では、三分で済みますね。」
『すいません、それは無理です。』
鬼「あぁ、そうでした。貴女は女性でしたね。」
『(今思い出したんかい!)』

なんでこうも神経を逆なでするような言い方するんだろう。
あれか?あたしは、白澤様と同じ扱いか。
敵か。敵として見られてるのか?

『えーと。トイレはもういいので、ちょっと外へ出てもいいですか?』
鬼「こんな時間にですか?」
『あー。まぁ、そうですねぇ。花街に行けば、みんな起きてますよね?そこへ行きます。』
鬼「花街へ?どうしてですか?」
『り、理由ですか?』
鬼「はい。何しに行くんですか。」
『えーーーーーー。そんなことまで聞きます?』
鬼「もちろんです。」

ええええええ。何も考えてなかった。
どうしよう。煙草吸いたいってゆったら、我慢しなさいとか、いっそやめなさいとか、言われそう。。。
あぁ、どうしよう。。。

鬼「私には、言えないことですか?」
『え?』
鬼「本当は、お香さんのところに居たいんですか?」
『ちょっ。』
鬼「花街で、誰と会うんです?」
『ちが、』
鬼「もしかして、アレ、ですか?」
『あの、』
鬼「鬼灯派ですとか言ってた割に、アレがいいんですか?」
『・・・』
鬼「そうなんですか?」
『ちがい…』
鬼「違うならなんですか?」
『何この質問攻め…』
鬼「聞いてますか?」
『はぃ…』
鬼「何しに行くんです?」


何この人?あたしが知ってる鬼灯さまじゃねぇー。
吸い終わったのか、煙管なんてもう仕舞ったらしく、見当たらない。

ベッドに腰掛けたあたしに、作業机の方から猛攻撃。
あーーーーー。余計に吸いたくなってきた。


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