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【イケメン王宮】 もう一つのシンデレラSTORY

第20章 episode 16-2【アランEND】〜守りしもの〜


その表情に、ルリーは思わず見惚れてしまい、

(わ、私ってば…こんな状況で不謹慎すぎるっ……)

そう考えて、思わず顔を背けてしまった。


「……おい、立てるか?」


すると不意にアランが腕を取った。

ルリーが慌てて、大丈夫、と立ち上がると、アランは腕を離し、歩き始めた。



***********



暫く無言で歩いていると、一軒の木こり小屋を見つけた。

アランが、周囲を確認したあと、中を見てくる、と小屋の中に入っていった。

段々と空は茜色になりかけていた。

アランに小屋の入り口から呼ばれ、ルリーはおずおずと小屋の中へ入った。

小屋の中は思ったより小綺麗に整頓されていて、暖炉もあった。

アランは暖炉に火をつけながら、


「たぶん、たまに誰かが使ってるんだろーな」


と、呟いた。

ルリーはパチパチと音を立てて燃え出した暖炉に、少し安心したのかストン、とその場に座り込んでしまった。

アランはまだ部屋の中を調べているようで、色々食べ物なども見つけていた。


「腹減っただろ?これ、見つけたから食べろよ」


差し出されたのは美味しそうな林檎だった。

ルリーは、シャリ、と一口林檎を齧ってみた。
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