第20章 episode 16-2【アランEND】〜守りしもの〜
その表情に、ルリーは思わず見惚れてしまい、
(わ、私ってば…こんな状況で不謹慎すぎるっ……)
そう考えて、思わず顔を背けてしまった。
「……おい、立てるか?」
すると不意にアランが腕を取った。
ルリーが慌てて、大丈夫、と立ち上がると、アランは腕を離し、歩き始めた。
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暫く無言で歩いていると、一軒の木こり小屋を見つけた。
アランが、周囲を確認したあと、中を見てくる、と小屋の中に入っていった。
段々と空は茜色になりかけていた。
アランに小屋の入り口から呼ばれ、ルリーはおずおずと小屋の中へ入った。
小屋の中は思ったより小綺麗に整頓されていて、暖炉もあった。
アランは暖炉に火をつけながら、
「たぶん、たまに誰かが使ってるんだろーな」
と、呟いた。
ルリーはパチパチと音を立てて燃え出した暖炉に、少し安心したのかストン、とその場に座り込んでしまった。
アランはまだ部屋の中を調べているようで、色々食べ物なども見つけていた。
「腹減っただろ?これ、見つけたから食べろよ」
差し出されたのは美味しそうな林檎だった。
ルリーは、シャリ、と一口林檎を齧ってみた。