• テキストサイズ

【イケメン王宮】 もう一つのシンデレラSTORY

第20章 episode 16-2【アランEND】〜守りしもの〜


ルリーはシュタインへと向かう馬車に揺られていた。

窓の外には馬に跨った護衛の騎士達が見える。

(……アラン…久しぶりに見れた…)

自分から避けていた筈なのに、久しぶりに見た凛々しい顔に思わず胸がときめいた。


ー“俺はルリーとは一緒にシュタインには行かない”ー


未だこの言葉の呪縛から抜け出せない。

どうしてアランはこんな事を言ったのか……

では何故今一緒に来ているのか……

(……もう私のことを護ってくれないのかな…)

そんな事をぼんやり考えていると、急に馬車が止まった。


「え……?何…?」


シュタインへはまだ遠く、国境すら越えていない。

(なんだろう……少し怖いな…)

外の状況を知りたくて、ルリーが馬車から降りようとした瞬間、勢いよく馬車の扉が開いた。


「はぁ…はぁ……大丈夫か?ルリー!」


そこには珍しく息を切らしたアランの姿があった。


「ア、アラン!一体どうしたの?!」

「その話は後だ!今はこの場から離れる」


アランは、そう言うといきなりルリーの腕を掴むと、


「行くぞ、こっちだ」


二人はそのまま森の中へと走り出した。
/ 208ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp