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三日月。☆黒子のバスケ

第3章 三日月。


まんまるな満月より
欠けた三日月の方が
私は好きだった。



「あと、三日月まで何日かなぁー。」
私は欠けた月を眺めてそう呟いた。


「そうですね。もう欠け始めてますから…あと10日ほどで逆三日月でしょうか…。」


「逆三日月?」
私が不思議そうに首をかしげると、
黒子くんはニコっと笑った。

「正式和名は二十六夜(にじゅうろくや)。逆向きの三日月です。」

「へぇ!黒子くん詳しいんだね!」

私がそう言うと、
黒子くんは静かに笑った。

「黒子くんって…月みたいだよね。」
「月…ですか?」
黒子くんは少し不思議そうな顔をした。


「うん。」
「…ありがとうございます。」
なんだか黒子くんは嬉しそうにしていた。


家の前に着くと、
再び私は黒子くんをぎゅっと抱きしめた。


「橋本さん。」
「美海!」


「え?」


「美海って呼んでよ。」

私がそういうと、
黒子くんは照れたようにモゴモゴと何かを言った。


「聞こえない。」


「美海…さん。」

「何?」


「大好きです。」


「私も…テツヤが好き。大好き。」





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