第1章 君がいない、あの日から・・・
海の方へ行くと本当に簡易結界が張ってあった。
「本当に結界が張ってあるね?」
「うん、そんなことより…見て!綺麗でしょ?」
彼女はそう言うと満面の星空を見上げた。
「!本当だ…凄く綺麗だね」
僕は星空を見上げて息を呑んだ。
そこには夜空を埋めつくしてしまうほどの無数に散らばる星ぼしがあった。
「此をフレンと一緒に見たかったんだ」
彼女は微笑むと握っていた手を話して僕に向き合う。
「アル?」
「ねぇフレン…?」
「なんだい?」
僕の返事を確認すると彼女は小指を立てて僕を見詰める。
「また星空を見に行こうね?」
「…うんそうだね」
僕は彼女の小指に自分の小指を絡めて微笑んだ。