第9章 ~姉と兄~
「真田。着替えるから、後向いてろ。」
「ウム。」
政宗は、ベルトを弛めながら話し掛けた。
其に幸村は、若干頬を染め
「政宗殿・・・某、着替えを手伝う為に来たの打が、手伝わなくても宜しいのか?」
若干、モジモジしながら後を向いた。
「オレは、餓鬼じゃねぇ。アンタは、只突っ立ってろ。まぁ、小十郎に殺されてぇなら話は別打がな♪」
「某はまだ、死に通無い。」
「じゃあ、手出し無用だ。」
「理解したで御座る。」
暫く、部屋に無言が続いた。
其の空気に耐えかねた幸村が、口を開いた。
「・・・政宗殿の弟君は、どの様な御方で御座るか?」
「Ha? 小次郎?」
「ウム。弟君の事を、余り詳しく知らぬので・・・」
「・・・A~・・・そうだな、」
幸村の問い掛けに政宗は、幼少の頃を思い浮かべながら話し出した。