第8章 ~謎の人物~
小次郎と別れた慶次は、屋上に戻って来た。
打が、屋上に漂う空気に、慶次は顔を引き釣った。
其も其の筈、政宗が携帯画面を見ながら
「・・・うぅ・・・小十郎ォ~・・・馬鹿ァ~・・・」
屋上に、突っ伏して居たの打から。
理由を知らない慶次は、元親の肩を叩いて、話し掛けた。
「・・・元親・・・此は一体・・・何が在ったの?」
「・・・んあ?慶次??・・・アァ、居たのか?」
「酷い!!」
元親は、今の今まで、慶次の存在を忘れて居た為、慶次の顔をマジマジと見た。
打が、直ぐに開き直り、逆に問い掛けた。
其に慶次は、ショックを隠し切れない様子で叫んだ。
元親は、悪気は無かったと謝り、本題を切り出した。
「・・・普通に雑談してたら、政宗の携帯が鳴ってよ。其に政宗は、画面を見るなり喜んで、メールを読んだ訳よ。」
「相手は?」
「片倉って云う・・・あれだ、政宗の恋人からメールが来たらしくてよ、喜んだ訳よ。だけど・・・メールの内容がな・・・『用事が在って、帰りが遅くなる。夜には、張と帰る。』・・・だ、そうだ。」
「・・・アァ・・・其で、此の空気に・・・」
慶次は、政宗が携帯画面に向かって嘆いて居る理由に納得した。
そして、気紛れ政宗の機嫌を直そうと奮闘するで有ろう人物を、哀れんだ。