第6章 ~涙~
政宗の手首の治療をした小十郎は、頭を抱えて居た。
理由は勿論、小次郎の事。
此方に戻って来たとすると、学校に通う事に為る。
小次郎は、政宗と一つ違いの弟。
なら
『・・・政宗と同じ・・・高校に通う事に為る・・・』
小次郎の事だ、高校の編入手続きを済まして居る筈だ。
打が、確信がなかった。
『・・・どうにかして・・・彼奴から、政宗を護んねぇと・・・』
然し、小十郎は会社員。
学校の中迄行って護る事は不可能だった。
『・・・どうすれば・・・どうすれば、政宗を彼奴から護る?』
小十郎は考えた。
己の持って居る知識を降る回転させて。
そして、ある事を思い出し、直ぐ様、ある人物に電話を掛けた。
『・・・此で・・・政宗を護れる・・・』
そして、又一日が始まった。