第4章 あなたの世界に
はあっ…はあ…‼
いつものドレスじゃないから走りやすい
けど…はぁっ…‼
ドンッ
「あっ…ごめんなさい…‼」
「…ちっ、いってーな…おい、女
俺の酒が台無しじゃねーか!どうしてく…」
……ん⁉」
「ご、ごめんなさい‼…はあっ、はぁ…
急いでたもので………………
………え?
あれ………どうして??」
「お前…か?どうしてこんなところに?…ていうかお前、どうしたその格好」
「え…?あ…え…??
リヴァイ…⁉⁉⁉どうしてこんなところに⁉」
「…それは俺が聞きたいんだが」
「私っ…あなたに会いに行こうと思って…‼
また、あそこに行けばリヴァイに会えると思って…‼」
「まさかお前…城に行こうとしてたのか?
走って…?」
「はい!馬車もなくて…仕方なく」
リヴァイが突然大声をあげて笑い出した
「…え?リヴァイどうしたの?」
「おもしれーなお前は…城に行きたかったんだろ?逆方向だぜ?」
「逆…?え⁉うそ!」
「これだから何も知らないお嬢様は…あまり変なことはするもんじゃないぜ」
う……
「でも!こっちでよかったんです!リヴァイ…見つけましたから!」
「…で、俺になんの用だ?」
「…用なんてないです
ただ、会いたかった。それだけ…」
「…そうか」
長い沈黙……
「…お前、その髪…」
「え?」
「髪、おろしてた方がいいな」
そういうと私の白とも金ともとれぬような
透けるような長い髪を手にとり
口に近づけた
私を見つめる鋭い目
ああ…この目…
この目に私は弱いみたい
吸い込まれるような…
リヴァイ…
好き……
「好き…」