第4章 救世主
「...何?」
直人が表情を変えずに言った。
「泪は俺のもんだ、勝手に連れてくんじゃねえ!」
「はぁ...めんどくせぇ、集団で女一人犯して興奮してるだけだろうが。」
「俺は泪を愛してるー...」バキッ!
言葉を遮るように直人の拳が秀真先輩の顔面に直撃した。
秀真先輩がその場に倒れこんだ。
「あ、わり。俺お前みたいなやつ嫌いなんだわ。」
「くそ....覚えとけよ....。」
鼻から血を垂らした秀真先輩が小声で呟いた。
「おまたせ直人っち~☆」
倉庫の中から舜と貴広が出てきた。
「早かったな。」
「だってつまんなかったんだも~ん。弱すぎて女の子かと思っちゃったニャ。」
「たしかに、本当に運動部か?」
貴広が問うと舜がさぁね、と頭を傾けた。
「ま、とりあえずわー...。」
「救出完了ってことで。」
「ってゆうかこの子本当に可愛いね!こんな子学校にいたんだ~。」
と眠る泪の指を指しニコニコと笑う。
「舜、お前狙ってんのか?」
「ん?別に狙ってないよ~?多分。」
「ふっ、あっそ。ま、とりあえずここに居るのもやばいし教室にでも連れてくか?」
こうして泪含む三人は教室へと上がっていった。