第1章 トリップ?と むー先輩
いたたたた・・・・・
キョロキョロと周りを見渡す私。
なぜ、私は知らない学校の校門の目の前で尻餅をついてるんだ?
よし。私の名前は?
文月理棘。
年齢は?
13歳
・・・・・。
・・・・・何してたっけ。
悶々と悩み出した私の前から、足音がした。
「あの。」
イケボが聞こえた。
見上げると、そこには、目つきの悪い、背がすんごく高い男の人がいた。
て言うか、メッチャイケメン・・・・・!
なんか、どす黒いオーラ出てるけど。
「あの、文月さんですか?」
え?はい・・・・・。てゆーか、イケメンさん、敬語に慣れてない?ぎこちないんですが。
「やっと見つけた・・・・・探しました。あ、申し遅れました。俺は帝光3年で、バスケ部キャプテンの虹村です。」
「はい・・・・・。てゆーか、タメで大丈夫ですよ?私1年生ですし。むー先輩。」
「そうか・・・・・。?むー先輩って、なんだよ。」
ムッとした顔が、以外と可愛くて、笑を抑えるのに時間がかかってしまった。
「・・・・・まあいい。練習始まっちまう。行くぞ。ついて来い。」
しびれを切らしたむー先輩が話し始めた。
その前に、行くってどこへ?
てか、此処どこ?
「どこって・・・・・。お前、監督が言ってた新しいコーチじゃないのか?」
え?コーチ?何の?むー先輩、バスケ部キャプテンって言ってたから、バスケ?
私、人に教えるほど上手くないんだけどな〜。・・・多分。
「?行くぞ!」
私はよくわからないままにむー先輩に知らない学校内に引きずられて行った。