第8章 恋煩い
青峰「好きかわかんねぇなら、一回デートとかしてみりゃいいんじゃねぇの?」
るり「え!?デート!?」
青峰「だって、そういう風に見たことねぇから好きかわかんねぇんだろ?だったらそういう風に見てみりゃいいんだよ!」
るり「そんな簡単なもんじゃないし!」
青峰「え?そうか?うーん…」
青峰くんはなんだか真面目に考えてくれてるようだった。
もっとバカにされたり
笑われるかと思ったけどそんなことはなかった。
青峰「まぁ、何にせよ黄瀬は良い奴だ!付き合ってみて悪いこたぁねぇよ。」
るり「そんな軽々しい気持ちで付き合えないよ…。」
青峰「まぁな…。ってか、よくよく考えたらお前確かあか…」
"ブーブー"
机の上に置いてた携帯がけたたましい音で鳴り出した。
るり「あ!ごめん!電話!もしもしー」
私は急いで電話に出た。
電話の主は火神くんで
今誠凛にさつきちゃんが来てるそうだ。
青峰くんと喧嘩して泣いてるからどうにかしろ!…との事だった。
私はその話を聞いて
火神くんに「大丈夫!」とだけ伝えて電話を切った。
そしてそのことを青峰くんに伝えた。
青峰「ったく!しゃぁねぇな!あいつ!」
そう言って青峰くんは立ち上がった。
外はもう雨がやんでいた。
るり「いってらっしゃい!」
青峰「あ!黄瀬は本当に良い奴だ!あいつとなら付き合う事許可してやるよ!」
そう言って私の頭をぐしゃっと乱暴に撫でて
青峰くんは走って出て行った。
るり「…もうっ!青峰くんの許可とかいらないっつーの」
でも、なんだか青峰くんに話して
ちょっと落ち着いた気がした。