第42章 僕達のバスケです。
廊下を歩いていると
呼び止められ、足を止める。
振り返ると、そこにはさつきちゃんが居た。
桃井「ごめん、るりちゃん!これ、渡したくて!」
桃井は私に数枚のコピー用紙を渡した。
私はその用紙に目を通した。
洛山の情報が細かく記されていた。
それは私の調べた情報とは比べ物にならないように精密で詳しい内容だった。
るり「え!?これって…」
桃井「うん、洛山のデータ。…別にるりちゃんのためじゃないよ?私はテツくんに勝ってほしいから!」
さつきちゃんはニコっと笑うと少しだけ寂しそうな顔をした。
桃井「ねぇ、るりちゃん。私ずっと気付いてたんだよ。テツくんがるりちゃんの事ばっかり見てるの。」
るり「…。」
桃井「最初はずっと悔しくて、るりちゃんにだけは負けたくないって、るりちゃんにだけはテツくん渡したくないって思ってた。…でもね、いつの間にかるりちゃんの事も大好きになってた。」
るり「さつきちゃん…。」
さつきちゃんは私の手をぎゅっと握った。
桃井「だから、もし何があっても私がるりちゃんを守ってあげる♪あ、でも、テツくんはあげないんだからねっ!」
るり「さつきちゃん。ありがとう!」
私はさつきちゃんに抱きついた。