第5章 始動。
るり「~♪~♪」
私は暇だったので、鼻歌を歌いながら宿の中を探検していた。
るり(にしても、ボロぃ宿だなぁ。本当にまっくろくろすけとか出そう…。)
そんな事を考えながら私は宿内を探検していた。
るり(まっくろくろすけ出ておいでー、出ないと目玉をほじくるぞぉー♪なんつって。)
『あ。神谷さん…。』
るり(ちょ、目玉ほじくるとか!よく考えたらグロ!)
『神谷さん…。』
るり(まっくろくろすけもとんだとばっちりやな…。)
『神谷さん』
"ポンッ"
ひんやりと冷たい感覚が肩を叩いた。
るり(あれ?あれ?何これ?もしかして…ゆ、幽霊?)
『神谷さん、何やってるんですか?』
え?声がする?
"チャリーン"
何かが落ちた音がした。
私はゆっくりと後ろを振り向いた。
そこには…誰もいなかった…。
るり「ひぃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!????」
『…あ。』
私は叫びながら全速力で宿の廊下を走りぬけた。
"ドンッ!"
私は何かにぶつかった。
火神「うぉ!?おい、どぉした!?」
るり「うわぁ!?び、びっくりした!火神くんか!」
火神「んだよ、大きな声だして廊下走って…。」
るり「あ、あのね…」
火神「ん?」
るり「ゆ、幽霊が出た!」
火神「あ?バカかよ!幽霊なんているわけ…。」
『火神くん…。神谷さん…。』
火神「あ?お前なんか言ったか?」
るり「え?何も言ってないよ?」
『あ、僕です。』
火神、るり「!!??」
私と火神くんはゆっくりと振り向いた。
そこには…
黒子くんがいた。
火神、るり「うぁぁぁぁぁぁ!!??」
私達は結局驚いた。
どうやら、さっきのも幽霊ではなく黒子くんだったようだ。
私が振り向く前に小銭を落としてしまい、拾うためにしゃがんだらしい。
そのせいで黒子くんが見えなかったのだ。
私と火神くんは黒子くんに謝った。