第36章 人事を尽くして天命を待つ。
るり「…あの、飲みますか?」
私が缶を差し出すと、
緑間くんは缶を受け取り、飲もうとしたが動きを止めた。
るり「…緑間くん?」
緑間「こ、これじゃ間接キスになるのだよ!!!!」
緑間くんは顔を真っ赤にしてそう言った。
るり「へ!?か、間接キス!?」
緑間「そ、そんな事できないのだよ!か、返すのだよ!///」
そう言って緑間くんは缶を私に返した。
るり「そ、そうですよね…私と間接キスとか…嫌ですよね。」
私がそう言って笑うと、
緑間くんは再び私から缶を奪い取り、
いちご味のおしるこを口へ運んだ。
緑間「…うむ。外道だが…まぁ飲めるな///」
そう言って緑間くんは私に缶を返した。
るり「…?」
緑間「べ、別にお前が嫌で飲まなかったわけじゃないのだよ!ただ…その…なんというか…」
緑間くんはもごもごとそう言うと、
うつむいてしまった。
るり「…ふふ、ありがとうございます。」
緑間「っな!笑うなっ!べ、別に…感謝される覚えはないのだよ。」
緑間くんはきっと私に気を使って
飲むのをやめて…
私に気を使って
飲んでくれたのだと思った。
いつもしかめっ面で
きつい事ばかり言う人だけど
きっといつだって
人のことを考えている人なんだって
私は思った。
何度だって緑間くんに助けられた。
何度だって…。