第32章 ヤキモチ…?
私たちは火神くんの部屋へ向かった。
相変わらず広くてシンプルな部屋だった。
私は火神くんの部屋についても
一人でモンモンとしていた。
皆の会話が入ってこなかった。
「…い…おい、神谷!!」
誰かに名前を呼ばれはっとなり振り返った。
火神「おい、神谷!大丈夫か?」
振り返ると火神くんの顔が間近にあり思わず叫んだ。
るり「うあぁぁぁ!?」
火神「うわぁ!?なんだよ!?」
"キュッキュ"
『ごめん、ボーっとしてた!』
私はノートに書いて火神くんに見せた。
火神「はぁ…大丈夫か?無理すんなよ。」
そう言って火神くんは私の頭を撫でた。
しばらくすると
リコ先輩が鍋を持ってきた。
…えぇ!?リコ先輩が鍋持って来た!?
思わず全員が青ざめた。
リコ「大丈夫!野菜まるごとなんて入ってないから…」
リコ先輩が鍋のふたをあけた。
『普通…だと!?』
私を含めた全員が戦慄した。
リコ「戦慄すんなぁ!!!!って、何気にるりちゃんまで…!」
が、相変わらずリコ先輩の料理はすごかった。
バナナが丸ごと入っていたり、
いちごが入っていたり…
カステラが入っていたり…。
でも、意外に美味しかった。
私は青峰くんとの事を忘れるために
ひたすらにたくさん食べた。