第30章 賭け。
そして、ついにその時はやってきた。
会場へ入ると割れんばかりの声援。
満員の客席。
でも、きっとほとんどの人のお目当ては
誠凛ではなく桐皇。
そして、青峰大輝。
さっき以上の大歓声の中、
桐皇の選手たちが入場してくる。
私はドキドキと緊張していた。
が、周りを見ると皆、落ち着いて集中していた。
るり(皆頼もしいなぁ…私もがんばらなきゃ!)
私は気合を入れた。
ふと、青峰くんがこちらに来た。
青峰「るり。悪いが俺は負ける気はねぇ。」
るり「うん。わかってる。私たちも負ける気はないから。」
青峰「自信満々って顔だな。お前のその暑苦しい顔が一番好きだ。」
るり「…っな!それ褒めてるの?」
青峰「まぁな。でも、勝つのは俺だ。俺は勝ち続ける。そして、最後にお前を貰うのは俺だ。覚悟して待っとけよ。」
そう言って青峰くんは去って行った。
るり「…え?」
思わずポカーンとしてしまった。
黒子「青峰くんも言ってくれますね。でも、神谷さんも勝ちも絶対に譲りません。」
そう言って黒子くんはコートへと入って行った。
選手が整列し、
試合が開始された。