第27章 WC開幕。
目を開けると、火神くんはぎりぎり避けたようだった。
でも、これでわかった。
やっぱり『あいつ』は変わっていない。
しばらくすると、赤司くんは火神くんから離れ、
階段を上まで上がった。
私はただ遠くから『あいつ』を睨みつけていた。
ふと、赤司くんと目があった。
赤司くんはこちらに手を振った。
はっと我に返り、私はそちらへと歩いていった。
赤司「やぁ。るり。久しぶりだね。元気だったかい?」
その赤司くんの言葉にみんなが一斉にこちらを見た。
黄瀬「るりっち!?」
緑間「神谷!?何故ここに?」
紫原「・・・はぁ。」
青峰「・・・っち。」
桃井「るりちゃん…。」
黒子「・・・?」
るり「ひさしぶり。元気だよ。」
私はそういうと赤司くんの方へと歩み寄った。
赤司「待ち合わせの時間過ぎてるけど…どうかしたのか?」
るり「うん。エントリーシートの提出場所が混んでたから遅れちゃった。ごめんね。」
赤司「そうか。君には少し個人的に話したい事があるんだ。少しいいかな?」
るり「…うん。」
そうして、赤司くんは私の手を掴み歩き始めた。