第19章 バレンタインのキセキ!?
職員室に行くと、教師達は
手に負えない程のバレンタイン戦争に
頭を抱えていた。
教師「おぉぃ!神谷!!お前ん所のキセキの世代は本当にどうなってんだぁ!?あいつらのせいでこんな…こんな戦争状態に…うっ」
そう言って先生は泣き出した。
るり「わぁ!?せ、先生!?」
教師「…だから、罰として、この洗濯済みの学校旗をグラウンドの汚い学校旗と交換してこい!」
るり「えぇ!?とばっちりですよ!先生!」
教師「えぇい!うるさい!いってこーい!」
こうして私はグラウンドへ向かった。
下駄箱は相変わらず黄瀬くんのチョコ詰め込みラッシュ中であった。
グラウンドに出ると、
そこには女の子ではなく男の子の集団が居た。
男子「おぉぉぃ!いいかぁ!てめぇ等ぁぁ!!!俺達の愛を青峰様に届けるんだぁぁぁ!!!」
男子全員「うおおぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
るり「いや、うおぉぉぉ!じゃないから!あ、青峰様!?」
私は思わず立ち止まった。
青峰くんファンの男の子達だった。
青峰くんはその王様のような性格とカッコイイプレイスタイルから女子よりも男子に圧倒的人気を誇っていた。
よく見ると男の子達は皆、手にチョコレートを持っていた。
男子「青峰様は屋上だぁぁぁ!!!いくぞぉぉ!野郎共ぉぉぉ!!女子に遅れを取るなぁぁぁ」
男子全員「うぉぉぉぉ!!!!」
"ドドドドドドドドド"
そして、男子達は屋上に向かって走り去っていった…。
…。
男の子は男の子にチョコを貰ったら
どんな気分になるんだろうか…。
…青峰くん。
な、なんとなくどんまーい。
男の子達が登っているであろう場所がわかるほどの
砂煙を立て、男の子達は階段を駆け上っていった。
そして、しばらくすると
屋上から
"うおぉぉぉぉぉぉ!!!!"
という歓声が聞こえた…。
あ、青峰くん…
ど、どんまーい。
そんなこんなで私は学校旗を交換し、
古い方を持って体育館の体育倉庫へ向かった。
事件は体育館でも起こっていた。