第17章 誠凛VS霧崎第一
控え室に居る時間は長くて憂鬱だった。
見張りの人たちの会話の声すら鬱陶しかった。
今どのくらいだろう?
ふと時計を見た。
ここにもう20~30分は居るだろう。
もうすぐインターバルか。
そんなことを考えていると
霧崎第一の選手達が戻ってきた。
試合の状況が思わしくないのか、
イライラしているようだった。
花宮「あー、あいつらムカつくんだよ。」
原「まぁまぁ、これからっしょ。あの10番カっとなりやすいみたいだし。」
そう言いながらはぷぅーっとガムを膨らませた。
花宮「…カっとなりやすいねぇ…なるほど」
そう言って花宮さんは私を見てニヤっと笑った。
花宮「おい、見張りぃー。今頃こいつを探してるであろう誠凛の奴見つけて、それとなく拉致ってる事伝えろ。」
花宮さんはニヤっと笑いながら見張りをしていた二人に支持をだした。
るり「え!?そんなの聞いてないです!」
私は立ち上がった。
花宮「え?嫌なら出ていってもいいんだよ?そのかわり、仲間がどうなってもいいならな。」
るり「っ!!!!ずるいです!」
花宮「ずるい~?知ったこっちゃないねぇ。まぁ、そういうこったから、よろしく頼んだよ。」
そう言って花宮さんは控え室から出て行った。
原「これで逆上して殴りに来てくれたらこっちのもんなんだけどねぇ。」
原さんは長い前髪をいじりながら呟いた。
るり「…っ!!!!!!」
私は思いっきり睨みつけた。
原「おーおー、そんな顔したら可愛い顔が台無しだよぉー。」
原さんは満足気にニヤっと口元に笑みを浮かべた。
そうして見張りの二人も出て行った。