第14章 WC予選
11月になりすっかり寒くなってきた。
ついにWC(ウィンターカップ)の予選が始まる。
降旗「おぉ!だいぶ上手くなったな!左手。」
火神くんは慣れた手つきで左手でボールを扱っていた。
そうなったのも、火神くんの利き足は右であり右足で跳ぶ場合、必然的にボールは左手で扱わなければいけなくなる。
が、本来火神くんの利き手も右。
当然ボールの扱いも右。
夏の時点で左でボールを扱う事がほとんど出来なかったのだ。
そこでWCに向け、火神くんは左手の扱いを練習していたのだ。
それは火神くんに限らず、
全員が自分の課題を見つけ、全員が課題をこなして以前よりずっと成長していた。
るり(こうしてみると…みんなすごい成長したなぁ。)
リコ「よし!いくわよ!全員いる?」
るり「1,2,3…あれ?誰かいない?」
私は周りを見渡した。
日向「あ?黒子か…?」
黒子「あの…居ます。」
全員「やっぱり!?」
黒子「はい。最初から。」
そう言う黒子くんは少し息を切らしていた。
火神「いや、今回はウソだろ!走ってぎりぎりセーフだな!?」
黒子「…ふぅ。」
るり「いや、ふぅ。じゃねーよ!黙秘かよっ!」
黒子「神谷さん。キャラがブレて来てます。」
るり「えぇ!?それ今関係ないでしょ!?」
リコ「ほらほら、二人とも気を取り直して…いくわよ!」
るり「はい!」
そうして、私達はWCの予選へと向かった。