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時の贈り物*[幽遊白書]*

第18章 卒業式


~時音side~


春。

温かい太陽の光、青く澄んだ空。
そして、満開の桜たち。

3月10日、今日は中学の卒業式です。



桜音「人間界に来て十五年、早いものですね」

「はい」

桜音「あなたも蔵馬も中学卒業…。次は高校生ですか。
あなたたち二人の関係も、一時期はどうなるかと思いましたけど、無事、恋人になれたようで良かったです」

「えぇ…本当に」

桜音「時音。この卒業式が終われば私は、魔界へ戻ります。これからはあなた一人でこの神社を護っていくのですよ」

「…はい」

桜音「……。そろそろ時間ですね」

「……お母様、人間界で過ごした十五年間。無駄にならないよう、これからも前を向いて未来へ歩んでいきますね。
色々心配掛けて、迷惑掛けてごめんなさい。そして、ありがとうございました。
では、行って参ります」

桜音「えぇ、気を付けて」

満面の笑顔で、中学校生活最後の"行ってきます"を言葉にして、私は家を出た。

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