第2章 すれ違い
「巫女にも限度ってものがあるの」
麻弥「えー、残念……。
時音だったら何か知ってたと思ったのにな~」
「ご期待に添えなくてすみませんね」
麻弥「ムゥ~……あっ!!南野くんにも聞いてみるね!
南野くん、キミーどう思う?」
と言いながら、秀一の方へいく麻弥。
蔵馬「単に家出じゃないかな」
麻弥「つまんなーい、もっと他にあるじゃんさ。宇宙人誘拐説とか、オバケとか、秘密宗教団とか、次元の裂け目とか」
蔵馬「リアリティ感じないね」
麻弥「認識甘いよキミ、宇宙人はキミのすぐ側まで来ているのだよ」
そんな世間話を楽しそうにしている二人。
秀一……秀一は麻弥のことが好きなんだよね……。
幼馴染みの私としては、いや、何百年も前からあなたを想い続けている私にとって、それはとても辛いものだった。
心にグサリと何かが突き刺さる。
最近秀一とまともに話していない。登下校もバラバラだった。
いつからだろう、そうなったのは……
それは秀一が麻弥を想っていることがわかり始めてからだった。