第9章 交差した想い
時音「それじゃあ、また明日ね…。
バイバイ、秀一」
そう言って方向転換した時音は、走って公園の出口へ向かう。
「待ってくれ、時音!!」
叫び、彼女を追い掛け手を伸ばす。
しかし、手を掴むことは出来ず、時音は走って行ってしまった。
時音が公園からいなくなり、オレは一人取り残された。
オレはその場へ倒れるようにパタリと座り込み、空を見上げる。
誰もいない中、一人そっと呟いた。
「………時音。オレはキミに…何て謝れば良いんだ…?」
これは天から下された罰なのか…。
そんなことを思いながら、流れだしそうな涙を止める術を…教えてほしかった。