第28章 邪眼師・飛影
ぼたんの質問に、幽助は平然としながら答えた。
幽助「さっき初めて知った」
「「えーー!?」」
幽助の返答に、時音とぼたんは声を揃えて驚きの声を上げる。
無理もないだろう、オレ自身驚いているのだから。
幽助「アイツ、素早いからさ。後ろからでも打たなきゃまず当たらねェとは思ったけどな
たまたま暗黒鏡が転がってて、コッチ向いてたからさ
うまくいきゃ、光みてーに跳ね返ってくると思ってな」
そう言いながらニカッと笑って見せる幽助。
そんな彼にぼたんは顔をしかめながら言った。
ぼたん「もぅ!まさにいきあたりばったり!!
もし霊丸が跳ね返ってこなかったら、どうするつもりだったの!?」
幽助「そん時はそん時だよ」
時音「まったく…ホントに呑気なんだから…」
幽助の考えに呆れ顔の二人。
オレには面白くて仕方ない…
「フッ、考えているようで何も考えていない、本当にお前らしいな」
幽助「なんだと蔵馬!!どういう意味だよ!!」
「そのまんま、言葉の通りだろ」
幽助「なにーー!!」
ぼたん「まぁまぁ」
時音「ホント蔵馬は人をおちょくるの得意なんだから」
***
ぼたん「んじゃ、あたしは飛影を霊界へ連行するよ」
工場を出てぼたんはオールに乗りながら、縄で縛られいまだに気を失っている飛影を横に乗せている。
幽助も、幼馴染みの螢子ちゃんをおんぶしこのまま家へ送っていくようだ。
時音「じゃ、ぼたん頼んだわね」
ぼたん「はいな。あ、そうだ蔵馬」
「なんです?」
ぼたん「昨日、お時ちゃんの機嫌直すの大変だったんだからね
さっさと仲直りしとくれよ?
それとお時ちゃんまた泣かしたら、しんないからね!!
ほんじゃーねー!!」
それだけ言うとぼたんは言ってしまった。
時音のご機嫌とりか…それは確かに大変だろうな
時音「もう、ぼたんったら余計なこと言って!!」
まぁ当の本人はまた少し機嫌が…
幽助「んじゃ、オレらも行くとするわ
コイツ(螢子)送ってかなきゃなんねーしな。めんどくせェ…」
「またな」と言いながら螢子ちゃんをおぶった幽助も行ってしまった。