第26章 猶予
幽助「理由はわかんねーけど、蔵馬って奴は仲間を抜けようとしてた」
【蔵馬『わるいが、オレは手を引かせてもらう…』】
幽助「アイツの目、嘘ついてる感じじゃなかった…」
……せめて、私と蔵馬の関係だけでも話しておくべきね
これ以上、ぼたんにも隠していたくないし…
「ねぇ、ぼたん」
ぼたん「何だい?」
「私が人間界へ来た理由は知ってるわね?」
ぼたん「うん…お時ちゃんが魔界で恋人だった男の人を追い掛けにきたんだろ?
その人とは今人間の幼馴染みとして、恋人として一緒にいるんだよね?」
「そう。その彼が蔵馬なの」
「「………」」
一拍の沈黙
そして…
「「えーーーー!!!!」」
ぼたん「ってことはっ!お時ちゃんと蔵馬が恋人同士!?」
「えぇ」
幽助「んじゃ、昨日言ってたお前の用事って…」
「蔵馬に会いに行ってたの」
あまりにも衝撃的すぎたのか、ポカーンとしながら私を見る二人
まぁ…無理もないと思うけどね…
「だから、彼がどうして暗黒鏡を盗んだんだのかも知っているわ
詳しい説明は、三日後…直接本人から聞いて欲しいの」
幽助「………わかったぜ!」
ぼたん「でも蔵馬は一体何を…」
幽助「さぁ…」
三人で真剣な話をしていると、雰囲気をぶち壊すように温子さんが声を掛けた。
温子「幽助ーーーご飯だよ!ぼたんちゃん、時音ちゃん、アンタたちも食べていきな」
ぼたん「あっ、ありがとうございます…」
「私は用事があるので、今日はこの辺でおいとましますね」
温子「あら、そうなの?」
幽助「おいおい、大事な話してんだからよ!!」
温子「あーら何よ、親に言えない話なの?」
幽助「あのね、違うの!!全然そういうのじゃないんだって!!」