第23章 再開
in 蔵馬の家
時音が「家に行こう」と言い、オレたちは森を出て家へ向かった。
その間会話はなかったが、余り悪くない雰囲気ではなかった。
帰っている間に繋いでいる手はとても温かくて、とても心地の良いものだった。
久し振りにオレの家に来たせいか、時音の機嫌がいい。
時音「久し振りだね、蔵馬の家来るの」
「そりゃ、半年も会ってなかったんだから。誰かさんが意地張ったせいで」
時音「そ、それは…そう、だけど……//」
また時音をからかってみる。
半年間会わせてくれなかったから、というのも理由の一つだが。
さて、半年前までは直ぐに怒ってきた時音が、今はどうなっているか……
時音「///だって……意地悪な蔵馬のことだから、私が一方的にした約束なんて破って、来てくれると思ってたんだもん……////」
頬をほんのり染めながら恥ずかしそうに言ってくる時音に、オレの頬は一気に熱くなった。
口元を片手に当て、顔を逸らし時音の顔が視界に入ってこないようにする。
時音「??蔵馬?どうしたの?」
「……い、いや//なんでもないよ…////」
チラッと時音を見ると頭の上に?マークをつけながらオレを見ている。
そうだった……これでも時音は鈍感なんだ……。
これは昔から悩まされていることだった。