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時の贈り物*[幽遊白書]*

第23章 再開


霊界から宝を盗みだすことに成功したオレたちは、一度人間界へ逃げた。

霊界は迂闊に下界へ手を出すことはできない。だから安心していたオレたちだったが、そんな思いも虚しく、霊界探偵が動き始めていた。

彼の名は浦飯幽助。

あまり強い霊力を感じないなが、今はまだ捕まるわけにはいかない。
母さんを助ける為にも、暗黒鏡が必ず必要だ。

『悪いが、今はまだ捕まるわけにはいかないんだ』

そう言い残し、この場を後にした。

後ろから飛影も追って来たが、適当に話しを済ませた。

霊界も動き始め、オレは早く家に帰って大人しくしていようと、森の中を歩いていたが、後ろから誰かの気配する。

あまり不信な動きをすれば、それはそれで見つかると思い、気づいていないフリをしながら様子を伺っていた。

やがて歩きから小走りになり、最終的には走ってこちらの方へ近づいて来る。

オレは敵が攻撃をしてきた瞬間、瞬時によけ、攻撃を仕掛けようとした。

でもオレを攻撃するのではなく、オレの服の袖をキュッと掴み、オレの名前を呼んだ。

「蔵馬!」

その声は、オレが幼い頃から毎日のように聞き慣れていた幼馴染みの声だった。

この声は……

オレが後ろを振り向くと、純白に秋空色のスカーフを付けた聖皇学院の制服に、半年前までは背中までの長さだった漆黒の髪が腰辺りまで伸びている、時音の姿だった。

「………時音」

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