第22章 初の指令
妖気計で強い妖力を探し当て、着いた先は森林だった。
そこから確かに強い妖力を感じる。
「あ!」
ぼたん「どうしたんだい?」
「幽助よ、剛鬼と戦ってる」
ぼたん「ホントだ!」
でもやはり相手の方が一枚上手だ。
どんなに幽助がケンカに強くても、本物の妖怪が本気を出せば手も足も出ないのは当然の事。
剛鬼から何度か攻撃を受け、もう立ち上がれない程かなりダメージを受けている。
ここは一旦引き上げるのが吉ね。
「ぼたん、私に合わせて」
ぼたん「え?」
「ねェ、誰かいるのー!?みんなこっちへきてー人がいるよー」
ぼたん「(な、成る程…)そこの人!私達と一緒にキャンプで遊びませんか?」
「早く早く!こっちに人がいるのよ!」
私とぼたんの芝居は上手くいったようで、剛鬼は人に見つからないために、幽助にはとどめをささずに行ってしまった。
ぼたん「幽助!!」
私達は急いで倒れている幽助に駆け寄る。
ぼたん「幽助!しっかりしとくれ!!」
「大丈夫、気を失っているだけ。ちゃんと休ませれば直ぐに目覚めるわ」
ぼたん「本当かい?よかったよ~」
フゥーと胸を撫で下ろすぼたん。
でも、ここに剛鬼がいたってことは……まさか蔵馬も近くにいるんじゃ…!!
「ぼたん!」
ぼたん「なんだい?」
「悪いけど幽助をお願い。私、行くとこあるから」
ぼたん「えぇ!!ちょいと、お時ちゃん!!」
ぼたんの声も無視し、私は感覚を鋭くして蔵馬の妖気を探っていく。
蔵馬…お願い!近くにいて……