第20章 自己紹介
~幽助side~
新しく霊界探偵に任命されたオレと、その探偵助手になった土御門時音とぼたん。
ぼたんは霊界に邪鬼を連行し、もう一度三人で合流したオレたちは、近くのファミレスで話をすることにした。
のはいいけど……
「お前オレより歳上何だよな?何て呼べばいいんだ?」
時音「普通に時音でいいよ。私もあなたのこと"幽助"と呼ばせてもらっていいかしら?」
「お、おう。別に構わねーぜ」
ぼたん「んじゃ、まずは自己紹介からだね~」
時音「そういう訳だから、ちょっとこのファミレスを何時間か占領しちゃうかもだけど、ゆっくりしてね」
「いや…その点についてひとつ聞きてーんだけど…
ここは都内でも五本の指に入ると言われる、超高級レストランなのでは…」
時音「だから…ファミレスでしょ?」
ぼたん「幽助、お時ちゃんはこれでお嬢様なんだ。だから一般人からすれば超高級レストランでも、お時ちゃんからしたらファミレス程度なんだよ」
「あ~。なる、ほどな…」
時音「もしかしてどこか不自然な点でもあった?」
「いや!別に…」
金持ちって一体どんだけ裕福な暮らししてんだ!?
オレこんなトコ来たことねーーー!!
店員「土御門お嬢様にはいつもお世話になっております。あなたも何かいかがですか?」
「ん?」
メニュー表を見せてもらったが……
*ピザ・レザムルー 16万円
*チョリソーで飼育されたリドヴォー 24万円
*地中海産のヒジメのロースト 30万円
*ビルバオ産の鯱のロースト 44万円
*牛のロースト、ラタトゥイユ添え 50万円
*フレッシュ・サーディンのマリネ 62万円
「…………」
オレこんな大金持ってねーーー!!
「……あの、水をもう一杯……」
店員「かしこまりました」
時音「え、水だけでいいの?遠慮せずに頼んでいいのに、全部私持ちだし」
「あ、あぁ…」
いやいや、全部お前持ちでもなんか気使っちまうぅぅぅ!!
「それよりさ、本題に入らねーか…?」
時音「それもそうね」
フゥ……何とか誤魔化せた。