第3章 「新たな仲間」
來美は、電話を切り急いで向かった。ちなみに、人見は桜小路の家にいてコードブレイカー全員を相手にしてたというのだった。
來美が、到着をするとやはり、電話の時から思ってはいたが、遅すぎたのだ。門の所には警備員は氷付けさせれている。
この異能の力は、恐らく雪比奈の仕業だ。來美は、舌打ちをして急いでその場から離れて、藤原の行方を探すのだった。
しかし、暫く探しても藤原の気配は全くしない。何処にいるのかも分からない。來美は、一旦足を止めて辺りを見回す。そして、いきなり目の前に人見が現れたのだ。
「人見……。」
來美は、呟くように彼の名前を呼ぶ。人見は、來美の方を見て余裕そうに微笑むのだ。
「久し振りだね、來美。悪いけど、総理はこちらで預からせて貰うよ。心配しなくても、殺さないよ。まだね…。」
「……人見、貴方という人は……。」
來美の右手には、光の剣を構えるのだ。來美は、人見に対して警戒心を持っている。今度は、何をさせるか分からないからだ。來美は、歯を食いしばって人見に質問をする。
「なぜ、桜小路 桜さんを狙う??」
「あぁ…あの子は『珍種』でね。異能の力が効かないのは厄介なんだ。だから、邪魔しないように、此方で預かろうとするんだけどね~。」
桜を狙う理由を聞いた來美は、そうか…と呟き彼女の背後から大量の光の剣を出現させる。刃先を人見に狙い定める。人見は、余裕の笑みを浮かばせながら、苦笑をしていたのだ。
「やっぱり、君は凄いね。此処までの異能者は、君ぐらいだよ。だけど、私の計画を邪魔するなら死んで貰わなくちゃいけないね。」
「死ぬのは私じゃないよ、人見。…貴方が死ぬんだよ?」