第3章 「新たな仲間」
やがて、遊騎は來美を送って行くと言い出して、來美は苦笑をしていたが、遊騎に甘える事にした。その時、刻も言い出したが泪によって止められて、諦めたみたいだった。暫くして、來美の家に着いた。來美は、送ってくれた遊騎にお礼を言う。
「ありがとう、遊騎。」
「ええんよ。困った事があったら、いつでも俺を呼んでな~。助けたる。」
遊騎の言葉で、來美の心はポカポカと温かくなっていく。來美は、クスと笑い再びお礼の言葉を言う。そして、急に來美の頬にチュッとキスをする遊騎。その瞬間、來美の顔は一気に林檎のように赤くなる。
「ほなな~。來美~良い夢見いや~。」
遊騎は、それだけを言って異能の力を使いその場から離れていく。暫く、來美はその場で放心状態となっていたのだった。
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暫くは、その仲間と共に「エデン」の仕事をこなしていたのだ。來美の笑顔も少しずつ取り戻していたのだが、そんなある日の事だった。一通のメール…つまり「エデン」からの連絡が届いた。そこに記されていたのは…。
「コード:01人見は裏切った。ただちに、排除せよ。」
人見の排除の命令だった。その言葉を信じられない來美は、目を丸くさせていたのだ。來美は、どういう事?と呟くように言って学校を休み「エデン」に向かうのだった。異能の力を使いあっという間に、総理の部屋の前に着く。來美は、ノックしてから総理の部屋を入る。
「総理ッ!あのメールはなんですか??人見が裏切るなんて……。」
來美の声は、珍しくも荒々しいかった。総理である藤原はあぁ…と声を漏らし頬杖を付きながら來美に説明をする。