第3章 「新たな仲間」
謎の異能者という言葉に、來美の動きが止まる。そんな風に言われていたのか…と呟いていた。
そして、全くの嘘だ。まず、來美はコードブレイカーだ、けして敵ではない。
來美は、大きく溜息をする。
「………まぁ…悔しいけど、結果オーライかな……。」
「來美、そのロストは、いつ解放されるんや?」
遊騎は、來美のロストの事を気にしている。來美は、うーんと唸りながら、ポツリと言った。
「多分、1日はかかるかな?もしかしたら、長くて2日?」
「そんなに、時間が掛かるんやな。」
本来の異能者だったら、1日ぐらいでロストは解除される。しかし、來美はロストした状態で『限界突破』を発動させた為、時間がかかると、説明をする。
その時、扉のノックが鳴り、ガチャと開く音が來美の耳に入る。
「やはり、此処にいましたか。遊騎君と來美さん。」
静かな声が、來美の耳に入って気配だけを感じとる。
「なんや?2番か。」
「2番………平家 将臣か……。」
「初めましてというべきでしょうね。貴方が言った通り、私は平家 将臣です。以後宜しくお願いします。……コード:00の龍河 來美さん?」
平家は、最後の台詞だけわざと強調をする。來美自身は、嫌な想いをしながらも、挨拶は返す。
誰もから見ても、來美と平家は最悪の仲だとわかる。
「2番、あんま來美をイジメな……。」
遊騎は、平家に注意をする。平家は、クスと不気味に笑い、気をつけましょう…とそれだけを言った。
その時、バタン!といきよいよく扉が開かれた。あまりの大きさにビクッと跳ね上がる來美。
「やっホー!來美ちゃン!」
元気よく來美に向かって、挨拶をしてくる人物。言わなくてもわかるように、刻だった。