第2章 「コードブレイカーの対立」
皆は、その様子を黙って見ていた。正体がわかってしまって、遊騎は混乱しているのだろうと、平家は思っていた。
平家達は、『エデン』である藤原へと向かうのであった。遊騎は、頭を冷やすため1人行動をする。
───────────
────────
平家達は、扉をノックしてから部屋に入る。其処には、不気味な笑みを浮かばせ頬杖を付いている藤原の姿。
平家は、軽く藤原を睨み付け言った。
「総理、話を聞かせてくれませんか?」
「あぁ…あの子………コード:00の事だね。今まで、黙ってて済まないね。あの子との約束だから会わせる事が出来なかったんだよ。」
藤原は、いつも通りの口調で話す。刻は、今まで見たことない程、怖い顔で藤原を睨む。
「約束……破っただろうガ……。」
刻は、吐き捨てるように言って部屋を出て行った。平家は、大神の方を見て言った。
「大神君、刻の面倒を見てくれませんか?」
「…………わかった。」
大神は、最初の方黙っていたが頷いて大神も部屋を出て行ってしまった。この部屋に残って居るのは、藤原、平家、泪の3人となった。
「それで、総理。あの子が、何故あんな約束を?」
泪が、藤原に質問をする。
「大体は、検討付いているみたいだが…念の為言っておくよ。龍河君と遊騎君は、幼馴染関係だから、龍河君は遊騎君にバレたくないと言っていたのだよ。」
「それが、彼女の理由なんですね。」
平家は、鋭い瞳で藤原を見る。そんな藤原は、しっかりと頷く。泪は、窓から見える空を見た。
(これじゃあ…遊騎とあの子も可哀想だ。)
泪は、そんな事を思っていた。