第2章 「コードブレイカーの対立」
「人見さん!そいつは、危険ですッ!!」
「王子、こいつは大丈夫だ。」
人見は、優しい瞳で泪を見て言う。人見は、來美の頭にポンと手を置く。來美は、目を丸くさせる。
「すまない、遅くなった……。今すぐ『それ』解除しろ。後は、私が何とかしておく。」
「ひと……………み…………。ごめん。………ありが…とう。」
來美は、それだけを言って『限界突破』を解除して、人見に寄りかかって深い眠りについた。
人見は、來美が寝た事を確認して來美の口から流れる血、そして涙の血を拭く。
平家達は、來美に近づき平家は言った。
「エース、これはどういう事ですか?」
やがて、人見は息を吐き静かに言う。
「こいつは………俺達と同じ…。コードブレイカーだ。」
そして、人見は説明し始める。
──────────────
──────────
やがて、人見は全てを説明して、平家達は驚いていた。中でも一番驚いていた人物は……遊騎だ。
今でも、信じられないという顔をしていた。人見は、遊騎を見て言った。
「遊騎にとっては、辛いと思うが……これが真実だ。龍河 來美は………コードブレイカー……。コード:00だ。」
人見は、來美をお姫様抱っこして立ち上がる。刻が言った。
「人見さン。來美ちゃんを、どうするんですカ?」
「とりあえず、病室に向かう。解除したとはいえ、危ないと思うからな。」
そう言って、人見は皆に背を向けて歩き出した。暫く皆は、黙って人見の背中を見つめていた。
人見の姿が見えなくなり、沈黙が続く。そして、その沈黙を破ったのは平家だった。
「ひとまず、『エデン』の所に戻りますか。」
「暫く………1人にさせてくれへんか?」
遊騎は、それだけを言って音の異能を使いその場から離れていった。