第2章 「コードブレイカーの対立」
『エデン』の近くにある川沿いを歩いていると………。上から何かが落ちて来ていることに気が付く。
來美は、慌ててその何かを避ける。何かとは、公園とかによくあるベンチだった。
來美は、息を呑み込む。まさか、と思っていた。
「へ~、よく避けたナ~。」
刻の声が、聞こえてくるが周りが暗い為、何処に居るのか、正確にはわからない。
來美は、小さく舌打ちをする。しかし、いきなり來美の体が、宙に浮かび痛みが走る。
「やっと、捕まえましたよ。観念しなさい。」
光の縄で、來美の体中を縛り付ける。いつも以上に、反応が遅かった。平家は、來美の前に姿を現す。
來美は、唯一動く左で光の縄を切ろうと、左手に風を集める。しかし、その左も縛られた。
「流石ですね、王子。」
平家がそう言ったのだった。そう、來美の左を縛っているのは、影の異能を使う泪の仕業だった。
「2番、上手くいったか?」
遊騎が、突然と姿を現す。遊騎の答えに頷く平家。
「さて、このまま連れて行く事にしますか。」
流石に、そろそろ來美はマズいと思い、息を吸って彼女の頭上から何本も剣が出現させる。
平家、泪、刻、遊騎は、驚いた表情をする。そして、無数の剣が光の縄に向かって飛ぶ。光の縄は、切れ來美は地面に着く。
平家達は、構える。
「そう簡単には、連れては行けませんか。」
「…………。」
それでも、來美は一言も喋らない。そして……。
「だったラ……俺が、相手になってやるヨ!」
何処かしらと、來美に向かって大量の物が飛んでくる。それを全て來美は、かわす。
しかし、これだけで終わる訳がない。遊騎の攻撃が視界に入る。來美は、氷の壁を出現させ離れる。