第2章 「コードブレイカーの対立」
來美は、無事『エデン』に着いた。そして、すぐに藤原が居る部屋に入る。藤原は、來美を見て平然とした表情をする。
來美は、荒々しい声で言った。
「どういうことですか?総理。何故あんな所に、他のコードブレイカーを寄越したのですか!?」
藤原は、不気味な笑みを浮かべて來美の質問に答える。
「それは、すまないね。私の手違いだ。」
「手違い………?」
明らかに嘘の言葉だった。しかし、これ以上言ったら何をされるかわからない。來美は、そうですか、と答えて部屋を出るのだった。
部屋を出て、歯を食いしばり自分の家へと向かった。
その数分後、藤原の部屋に人見が入る。それも、複雑な表情をしながら………。
「………総理、どういうことですか?いくらなんでも強引じゃないですか!」
「その様子だと、大神君に聞いたみたいだな。それに、言ったろ?その内、あの約束はなくなると………。」
人見は、藤原に睨み付け部屋を出る。人見は、スマートフォンを取り出し、來美に電話を掛ける。
すぐに、繋がった。
「無事か?」
人見の第一声は、それだった。やはり、あの人見でさえ焦っていた。いや、寧ろ心配をしていた。
電話の向こうから來美の冷静な声が、聞こえてきた。
『無事だよ。何とか、逃げれたけど次はそうはいけないと思う。』
人見は、息を吐いて言った。
「すまない、今回は私は知らなかった。」
『知らなかったから、謝らないで。別に、人見が悪いわけじゃないから。』
人見は、來美の無事を確認が出来て一応、一安心する。しかし、また同じ事が起こるだろうとは予想する。
それは、來美も感じていた事だった。今は、來美は家に居る事がわかり、今日の活動は終わるみたいだった。