第1章 「コード:00の存在」
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次の朝。今日も学校はお休み。來美は、起き上がってスマートフォンの電源を入れる。メールには、『エデン』から届いていた。
見なくても、既にわかっている事だ。仕事だった。來美は、溜息をしてリビングに向かうのだった。
皆に、挨拶をして椅子に座り箸を持ち、食べ始める。すると、兄は來美を見て言う。
「お前、それどうした?」
それというのは、來美が付けているブレスレットの事だ。來美は、兄に見せつけるように前に出して言う。
「遊騎とお揃いのブレスレット!!可愛いでしょ?」
來美の言葉に、兄はケタケタと笑う。何故笑うのか來美にとっては不思議に思っていた為、首を傾げる。
だが、兄は微笑んで來美の頭を乱暴に撫でる。
「うわっ!?」
「………良かったな。來美。」
「…………………うん。」
父や母も、その様子を黙って見守っていた。そして、また今日も1日が始まる。
來美は、全て終わらせ『エデン』の所に、向かうのだった。『エデン』に着くと、來美は早速藤原が居る部屋に、ノックして入る。
一度お辞儀をして、來美は言った。
「総理、何の用事ですか?」
藤原は、頬杖をつけながら机の上にある書類を見ながら言う。
「実は、新しいコードブレイカーになる奴がいる。コード:06の大神 零という奴だ。」
コードブレイカーという単語に、來美の眉がピクリと少し動いた。そして、來美は少し呆れていた。
「面倒見ろというなら、見ませんよ。他の人に頼んで下さい。」
來美は、吐き捨てるように言うと藤原は、笑い言った。
「その辺は、心配いらないよ。人見君に、面倒を見てもらっている。それよりも………。」