第1章 「コード:00の存在」
「何か、勘違いしてるみたいだから言っておくよ。私だって、それなりの実力あるから今の状態で、私に勝とうなんて、有り得ないよ。さようなら。」
「っ!!?」
男は、言葉を詰まらせ光に包まれ消えていった。來美は、息を吐き歩き出した。
そう來美は、家に向かったのだった。
肝心な人見達は、1人男が消えていたことに、気が付いた。
「人見さん、どうしますカ?」
やけに、皆は冷静だった。人見は、ニコリと笑い言う。
「どうせ、アイツも処分されるからな。大丈夫だ。」
「誰や?処分する人は?」
遊騎は、気になって人見に質問をするが、人見は笑って答えようとはしなかった。
「……平家ですか?」
「さぁ、どうだろうな。」
泪も質問するが、やはり人見は答えなかった。その時、人見の携帯が鳴り、人見は確認をする。そこには………。
『人見、処分はしておいた。皆に、ばれないようにお願い。』と書いてあった。
來美からのメールだった。人見は、來美に返事を返して携帯をしまう。
「どうやら、あっちの処分は終わったみたいだ。」
「なぁ、1番、誰が処分したんや?」
「さぁな、私もわからないんだ。」
人見は、全て誤魔化している。それも、『エデン』つまり藤原との約束だからだ。
人見達は、元の場所に戻って行った。
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次の日の朝。來美は、いつも通りの時間に起きる。今日は、学校がお休みの為、家に居る予定であったが………。
メールには、遊騎から届いていた。一緒に遊ぼうという内容が書かれていた。來美は、遊騎に返事を送り、リビングへと向かう。
そこには、いつものメンバーがいた。來美の母が言う。
「來美、今日はどこかに出掛けるの?」
「うん、幼馴染の遊騎と遊ぶの。」
來美の言葉に、兄はニカと笑い來美の頭をワシャワシャと乱暴に撫でる。
「そうか、その様子だと久しぶりみたいだな。ゆっくりと、話してこいよ。」
「………うん。」
來美は、兄の言葉にコクリと頷く。