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もう1人の存在[CODE:BREAKER]

第1章 「コード:00の存在」


場所を変えて、來美は人見に聞く。


「それで、仕事とは?」

「本来なら、私だけの仕事なんだけど1人じゃ、どうも心細くてな。」


どうやら、人見の仕事を手伝えという事になる。來美は、溜息をして人見に言う。


「人見、私は貴方程暇人な人間じゃないので、誘うなら他の人にしてくれない?」


來美が、そんな事を言うと人見は、苦笑をしていた。そして、やっぱりな、とも言った。


そして、來美は人見に背を向け歩き出す。扉を開ける瞬間、近くで刻や遊騎の声が聞こえ、慌てて閉める。


「………嘘でしょ……。」


來美の慌てた様子を、笑う人見だった。來美は、軽く人見に睨み付ける。


仕方なく來美は、此処で暫く隠れる事にした。見つかってしまっては、今までやっていたことに、意味がなくなってしまう。


「私がなんとかしよう。その間に、來美は此処から出るといい。」

「……………助かる、人見。」


人見は、來美に言って部屋を出るのだった。來美は、気配を消して暫く様子を見るのだった。


人見は、刻や遊騎が居る場所に向かう。やはり、そこに2人が居た。


「やぁ、刻に遊騎じゃないか。」


刻と遊騎は、人見をみる。


「人見さんは、これから仕事ですカ?」


刻の言葉に、頷く。ついでになのか、人見は刻と遊騎を今日の仕事に誘う。2人はお互いの顔を見て、頷いた。


その時、遠くの方からトコトコと歩いてくる音が聞こえてきた。


「刻に、遊騎……それに、人見さんも?」


声の主は、泪だった。3人は、泪の事を見る。人見は、泪にも仕事に誘うと、泪も頷く。


泪は、何か思い出したのかポツリと言う。


「そういえば、俺が監視していた男達は女の子に、ナンパしてたな。」


泪の話に食いつく刻。刻の顔には、どんな顔だった?など書いてあった。泪は、苦笑しながら言った。


「あぁ。長い黒髪に、エメラルド色の瞳だったな。」


泪の一言に、遊騎と刻の表情が変わった。遊騎が言う。


「間違いない。來美や。なぁ、4番無事なのか?」


遊騎の顔色が変わった事に、泪は驚いていたがそれでも、頷くのであった。
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