第1章 「コード:00の存在」
來美は、しょうがないか。と1人で呟いて、異能の力を使おうとした時………。
「でないと、俺がお前達をボコボコにするぞ。この変態どもが。」
來美は、その声を聞いた瞬間、異能の力を止めた。ショートカットの水色が、目立つ。
コード:05の八王子 泪だった。拳を作り少し、ボキボキと鳴らしていた。はっきり言って、女性なのに女性ではないような感じがした。
男達は、青ざめていた。來美よりも迫力があったみたいだ。男達は、腰を抜かして這いつくばって逃げていった。
來美は、とりあえず泪に向かって、お礼を言う。
「えっと、ありがとうございます。とても、助かりました。」
「いや、そんな事はない。それよりも、君あんな言葉を言って、勝てたのか?」
どうやら、泪は來美の言葉を聞いていたらしい。來美は、少し戸惑ったが、バレるとまずいので………。
「どうでしょうか。一応、空手とか柔道は、やっていたので、大丈夫かと思いました。」
來美の一言で、泪の表情は驚いていたが、やがてクスクスと泪は、笑い來美の頭を撫でる。
「空手や柔道をやってろうが、君は女子だ。勝手に、喧嘩を売るんじゃねーぞ。」
「心配してくれて、ありがとうございます。貴方は、優しくて美人ですね。」
來美は、泪に向かって褒めると、泪の手が止まった。泪の顔は、徐々に赤くなり………そして………。
「バ、バカヤロ!」
泪は、それだけを言って、バイクに乗り何処かへと走って行ってしまった。この行動に、來美は茫然としていた。
「………八王子 泪って………照れ屋?」
來美は、そんな風に呟きバス停に向かって『エデン』の場所に向かうのだった。
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『エデン』の場所に着き、人見を探す。すると…………。
「…私なら、ここに居るぞ。」
後ろから声を掛けられて、振り向く。そこには、やはり人見がいた。人見は、続け言う。
「とりあえず、場所を変えよう。今日は、刻や遊騎が居る。」
「………………っ。あぁ、わかった。」
流石に、遊騎という言葉には驚いた來美。人見と來美は、別の部屋に移動をした。