• テキストサイズ

もう1人の存在[CODE:BREAKER]

第1章 「コード:00の存在」


その様子から、刻はケラケラと笑いながら言った。


「敬語なんて、使わなくてもいいヨ。俺、気にしてないかラ。」

「……では、遠慮なく刻と呼ぶよ。」


來美が、そう言うと刻はニヤリと笑い頷くのだった。刻は、來美の制服姿を見る。


「あレ?もしかして、これから学校?」

「うん、そうだよ。それじゃ、また会えたら、会いましょう。」

「あァ。わかっタ。」


來美と刻は、お互いに別れの挨拶をして、來美は学校に向かうのだった。まさか、此処で刻に会うなんて思ってもいなかった。


───────────────
─────────


來美は、学校に着き席に座る。そして、机に伏せて、皆が来るのを待っていた。すると……………。


「おっはよ!」


來美の後ろから、明るい声が聞こえてくる。來美は、頭を上げてニコリと笑い挨拶をする。


「おはよう、唯。相変わらず、元気だね。」

「そういう來美は、凄く眠そうだね。」


確かに、昨日は來美にとっては、遅く寝てしまった。そのせいなのか、來美はいつも以上の眠気が來美を襲う。


その時、來美の教室に顔を出す男子がいた。


「あの………龍河さん、居ますか?」


少し、オドオドとしていたが來美は、席から立ち上がりその男子に向かって言う。


「私なら居るけど?」


來美の声を聞いた瞬間、その男子はぱぁぁーと明るい表情をする。


「良かった!少し、お話があるんだけど、今いいかな?」

「ん?別にいいよ。じゃあ、唯後でね。」

「うん、いってらっしゃい。」


來美とその男子は、屋上へと向かった。


─────────────────
──────────


屋上着くなり、男子は唯一の扉を鍵を掛ける。そして、來美とその男子が向き合って、男子は言う。


「その、龍河さんの事は前から好きでした!付き合ってもらえませんか?」


男子は、ペコリと頭を下げる。來美は、一瞬戸惑ったが自分の気持ちがわかっていたのか、來美は即答する。


「せっかくだけど、ごめん。貴方とは付き合えない。好きな人は、今もいないけどね………。」


來美は、謝りながらそう言ってその男子は、顔を上げる。その時、男子の目つきが変わった。來美を睨んでいた。


「あ~あ。俺が、せっかく告白したのに断るとかマジねぇな。」
/ 72ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp