第1章 「コード:00の存在」
1人で、藤原が居る場所に向かう人見。その途中で、噂をした遊騎が、廊下を歩いていた。人見は、後ろから遊騎に声をかける。
「…遊騎、来てたんだ。」
遊騎、ゆっくりと振り向き平然と答える。
「1番か。今、ちょうど来たとこや。」
「……仕事か?」
人見がそんな事を言うと、遊騎は頷くのであった。そして、遊騎は前を向いて、歩き出そうとした時………人見は遊騎に言う。
「遊騎………君に、大切な人とか居るか?」
その言葉を聞いて、遊騎の動きが止まった。遊騎は、人見を見て…………。
「…………居るで。それがどないしたん?」
「いや、引き止めて悪かった。」
遊騎は、首を傾げながら…変な1番。と言って人見に、背を向けて歩き出した。その背中を、見守る人見だった。
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次の朝になり、來美はいつも通りの時間に起きる。昨日帰ってから、親は何も言わなかった。その事に、とても感謝をしていた。
來美は、スマートフォンの電源を入れて、確認する。『エデン』からのメールは、届いていなかった。來美は、深く息を吐き、制服に着替える。
制服に着替え終わり、リビングに向かう。リビングには、いつものメンバーだ。來美は、家族に挨拶をして席に座る。
「………学校か。頑張れよ!」
「うん。少し眠いけどね…。」
來美の兄が、そう言って応援をしてくれた。來美も、それに答えた。暫くして、來美は朝食を食べ終え、家を出るのだった。
そして、学校に向かう途中………來美の後ろから声を掛けられた。來美は、足を止めて振り返る。そこには…………。
「來美ちゃン。おはよウ。」
そう、コード:04の刻がいたのだった。笑顔で、言ってきたので、來美も微笑んで挨拶をする。
「おはようございます。刻………さん。」
何故敬語かというと、初対面の時まさか年上だとは、知らずベタな喋り方をしていた。來美は、刻の事を調べて、年上だとわかり、敬語にした。