第1章 「コード:00の存在」
「何、溜息をついてるのよ!」
明るい声で、話しかけてくる女子がいた。ショートヘアの黒髪少し茶色が、入っている瞳。來美の親友…………澤白唯(さわいろ ゆい)。
「ん?おはよう。特に意味はないよ。」
「そうなの?まさか、今日の小テストが、心配なんでしょ?」
唯は、ニヤリと笑いながら來美の左席に座る。來美は、苦笑をしながら、頷く。來美にとっては、違う事で溜息をしたのだが、言えないため、そういう事にした。
「大丈夫だって、お互いに頑張ろう?」
「うん、ありがとう。」
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時間が経ち、今日の学校は終わり來美は唯と別れ、学校を出る。
「なぁ、來美やろ?」
突然、後ろから声を掛けられる。この声は、來美でも知っている。來美は、後ろを振り返り見ると…………そこには……………。
赤色のショートヘアに、赤の瞳。そう…………天宝院遊騎がいた。來美は、恐る恐る言う。
「………ゆ………う………き?」
「せや………………俺や。」
遊騎は、強く頷く。來美と遊騎は、幼馴染関係だが、お互いに、暫く会ってはいなかった。
何年ぶりだろうとは、遊騎が言っていたが、彼もコードブレイカーだとは、彼女も知っている。それでも、知らないフリをして來美は、笑い言う。